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届け物の配達依頼



ハインネ「よくよくゴブリンに縁があるわね。私たち。」
ヒューゴ「さいですなぁ。」
ヨアヒム「・・・。」
ザロモン「・・・。」



ハインネがブチブチ独り言を言いながら
ヒューゴが適当な相槌を打つ。

いつもの見慣れた光景だ。
そう思いながらザロモンは歩く。

今回の依頼もゴブリン絡み。
とはいっても本来の仕事は配達なのだが、その配達する村への抜け道がゴブリンのネグラになってしまっているらしい。

まぁ前回同様、簡単に終わるだろうと思っていたが、そうは問屋が卸さない。
従来のゴブリンのネグラに比べ、随分と深い。
まぁ元の抜け道に住み着いたものだから仕方ないと言えば仕方ないが。

ハインネ「なんで二道に分かれているのよ」
ヒューゴ「ゴブリンが掘ったのですかねぇ」


てんやわんやと、その広いネグラでゴブリンたちを追い回し、追い回し、
最後の群れを仕留めた時には、夕暮れ間近となっていた。




ハインネ「よしっ!終わったね!」
ヒューゴ「さいですなぁ」
ヨアヒム「この先が件の村ですね」
ザロモン「…腹減った。」

ゴブリンたちを殲滅し依頼を達成すると、依頼人の詳細が詳らかになった。
彼は騎士の従卒として北方へと従軍するらしい。

ハインネ「北方ねぇ…」
ヒューゴ「ですな」

帰り道、万感の思いを込め遠くを見つめ歩く二人。
この二人はきっと故郷へと憧憬を強めているに違いない。


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